新しい医学教育モデルコアカリキュラムと精神科
昨年末に「医学教育モデルコアカリキュラム」(2022年度改訂版)が文部科学省からは発表されました。医学生の教育カリキュラムのモデルを示したものです。6年ごとに改訂が行われ、今回の改訂版は2024年入学の医学生から適用となります。医学教育についての考え方が次々と発展を遂げ、精神科が果たすべき役割がますます重要になっていくことが感じられます。
医学教育の目的は、「未来の社会や地域を見据え、多様な場や人をつなぎ活躍できる医療人の養成」とされ、そのための基本的な資質・能力8項目のなかに、「プロフェッショナリズムPR」「総合的に患者・生活者をみる姿勢GE」「コミュニケーション能力CM」「多職種連携能力IP」が挙げられています。
臨床実習については、「内科、外科、小児科、産婦人科、精神科、総合診療科では、原則1診療科あたり連続3週間以上の配属期間」とされ、臨床実習におけるアンプロフェッショナルな行動については「精神疾患や発達障害、メンタルの不調、またその背景としての人間関係や家族の問題等」について検討するとされています。
教育の成果は、年単位、数十年単位で見えてくるものですが、精神科ならではの役割が果たせるよう貢献できればと思います。