群馬大学大学院医学系研究科 神経精神医学教室Department of Psychiatry and Neuroscience, Gunma University Graduate School.

お知らせ

学会・研修への参加 活動の報告

11月30日 第37回日本総合病院精神医学会 発表報告

武井雄一医師が、「マクロ経済から見た自殺の因果分析」を発表してきました。

令和6年11月29日(金)〜30日(土)に熊本城ホールで開催された第37回日本総合病院精神医学会総会において、私たちは「マクロ経済から見た自殺の因果分析」というテーマで発表を行いました。この研究は、マクロ経済指標が自殺率に与える影響を分析し、自殺防止に向けた社会政策の重要性を示す内容です。政府の財政支出といったマクロ経済指標が、自殺率にどのような影響を与えるのかを時系列データを用いて因果分析しました。バブル崩壊後の1998年から自殺者数が急増した背景や、コロナ禍による近年の増加傾向を踏まえ、経済政策の重要性を明らかにすることが本研究の目的です。

参加者の反応と議論

発表後、多くの質問や意見が寄せられ、特に以下の点について活発な議論が交わされました。

参加者からは「精神科医として経済政策の視点を学ぶ機会になった」「医療と社会政策の連携が重要だと感じた」との声が多く寄せられ、今後の共同研究や政策提言の可能性についても言及されました。

今回の発表を通じて、マクロ経済の視点から精神医療や自殺防止対策を考える重要性を改めて実感しました。精神科医療に携わる者として、経済・社会政策への理解を深め、地域と連携しながら実践していくことが求められています。

今後もこの研究を発展させ、より具体的な提言を行っていく所存です。ご参加いただいた皆様、発表に関心を寄せてくださった方々に心より感謝申し上げます。